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MUTE イトウ ケンジ 氏





昔ながらのシャッターを現代風にアレンジしたキャビネットを発表




東京都 MUTE デザイナー イトウ ケンジ 氏

11月25日から27日にかけて開催された「IFFT/interiorlifestyle living」の会場で「TALENTS」のブースに立ち寄った。そのコンセプトは才能溢れる若手デザイナーと企業をつなぐデザイナーズゾーン。新進気鋭のデザイナーたちが、未だ商品化されていないプロトタイプを発表していた。

それぞれの作品に見応えがあるものだったが、そのなかで是非商品化されて欲しいと感じたのがMUTEのイトウケンジ氏がデザインした「KIOSK」だ。MUTEはイトウケンジ氏とウミノタカヒロ氏により2008年に結成されたデザインユニットで、プロダクトやグラフィックを中心に幅広く活動している。その作品の「KIOSK」は名前の通り、駅のキオスクにインスパイアされて生み出されたアイデア。身近な存在のシェルフを昔のシャッターに見立てて蛇腹状のファブリックで覆い、現代風にアレンジしたキャビネットへと昇華させた。

イトウケンジ氏はこの作品で、「TALENTS」に参加したデザイナーの中から最優秀デザイナーを選ぶ「YOUNG DESIGNER AWARD」にも選出されている。イトウケンジ氏に作品のコンセプトを伺うと、「シェルフのような身近な存在の家具に単純な仕組みで新しさを出したかった。何か使う人に昔の懐かしさを感じてもらいながら、同時に新しい時代に心を動かされるものに仕上げました」と話してくれた。実際にここまでの作品に仕上げるにあたっては、「作り手である職人の方々にアドバイスをたくさんもらいながら作っていきました。それは仕事ではあるけれど、なんだか学校にいるような感覚で本当に楽しい時間が過ごせました」という。「実は実家で祖父が建具屋を営んでいました。だから、家具作りの現場は自分にとってもなんだか懐かしい場所であるような気がします」と教えてくれたイトウ氏。今後も「KIOSK」のようなアイデアを形にして、デザイナーとして家具製造に大いに関わってもらいたい!





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